組織向けに Vault を設定する

設定の要件と推奨事項

  • このガイドで説明する手順を完了するには、組織の Google Workspace 特権管理者である必要があります。
  • 包括的なメール ストレージの有効化を検討する。その他の Google サービスからユーザーに代わってメールが送信される場合があります。この設定を使用すると、そのようなメールのコピーがユーザーの Gmail のメールボックスに保存され、Vault でアクセスできるようになります。詳細
  • 組織でのチャット履歴の有効化を検討する。保持ルールと記録保持(リティゲーション ホールド)は、Chat スペースに常に適用されます。ただし、これらがダイレクト メッセージに適用されるのは、履歴が有効になっている場合のみです。
  • ビジネス向け Google グループで、関心のあるグループのメッセージ アーカイブをオンにすることを検討する。Vault では、アーカイブがオンになっているグループでのみメッセージを記録保持、保持、検索できます。ただし、グループのオーナーは自分のグループのアーカイブ機能の設定を変更できます。グループのオーナーがアーカイブ機能をオフにしている場合でも、そのグループのメッセージは、ユーザーのメールボックスで閲覧できます。

ステップ 1. Vault にログインできるユーザーの管理

他のユーザーが Vault にログインできるようにするには、すべてのユーザーまたは一部のユーザーに対して Vault を有効にします。詳細

注:

  • この設定は、Vault での記録保持、保持、検索をどのアカウントで実行できるかには影響しません。Google Workspace が割り当てられているすべてのユーザー アカウントが記録保持、保持、検索の対象となります。
  • この設定は、保持ルールの変更やデータの検索などの Vault の機能をどのアカウントで実行できるかには影響しません。ユーザーが Vault を操作するには、適切な Vault の権限が必要です。
  • 組織内のすべてのユーザーに対して Vault を有効にすると、全員のアプリのリストに Vault のアイコンが表示されます。組織に組織部門を設定してある場合は、Vault の権限を持つ組織部門にアクセスを制限することをおすすめします。

ステップ 2. Vault にログインする

  1. https://vault.google.com にアクセスします。
  2. Google Workspace のユーザー名とパスワードでログインします。

ステップ 3. 組織のデフォルトの保持ルールを設定する

データ保持の要件は企業ごとに異なります。Vault の保持ルールを設定して、Google Workspace を使用して従業員が作成したデータを保持するか、プライマリ プロバイダに戻るときにエクスポートした後など、不要になったデータを削除するかなど、会社の特定のニーズに対応できます。

開始する前に、データ保持の仕組みをご覧ください。ここではデフォルトの保持ルールを設定する方法について説明しますが、カスタム保持ルールを設定することもできます。

  1. Vault で、[保持] をクリックします。[保持] が表示されていない場合は、Google Workspace 特権管理者に Vault の権限の付与を依頼してください(「保持ポリシーの管理」)。
  2. [デフォルトのルール] タブで、ドライブ などのサービスをクリックします。

    または Gmail を選択します。

  3. メッセージとファイルの保持期間を選択します。

    • データを無期限に保持するには、[期限なし] を選択します。
    • 一定期間データを保持するには、[保持期間] を選択し、1 ~ 36,500 の範囲で日数を入力します。保持期間は、次の開始時間に基づいて計算されます。
      • Gmail、Google グループ、Chat のメッセージ - メッセージの送信後または受信後の経過日数。
      • ドライブ - ファイルの作成後または最終更新後の経過日数。
      • Voice - データの送信後または受信後の経過日数。
  4. 保持期間を設定する場合は、保持期間が経過した後のデータの処理方法を選択します。

    • ユーザーによって削除済みのデータのみをパージするには、最初のオプションを選択します。
    • すべてのデータをパージするには、2 番目のオプションを選択します。このルールにより、ユーザーが保持しておきたいデータ(Gmail の受信トレイにあるメッセージやドライブにあるファイルなど)がパージされる可能性があります。

  5. [作成] をクリックします。保持期間を設定する場合、その保持ルールの影響を理解しているかどうかを確認するメッセージが表示されます。チェックボックスをオンにし、[承諾] をクリックしてルールを作成します。

  6. デフォルトの保持ルールを設定するすべてのサービスについて、この手順を繰り返します。

以上で Google Vault の設定が完了し、設定した保持ルールに従って組織のデータが保持されるようになります。

注意事項:

  • デフォルトの保持ルールを設定した場合: カスタムルールまたは記録保持が適用されない限り、データはデフォルトの保持ルールに従って保管されます。
  • ユーザーがメールまたはファイルを削除した場合: メールまたはファイルはそのユーザーのアカウントから削除されます。ただし、デフォルトの保持ルールまたはカスタムルールが適用されている場合は、その保持期間であれば Vault からアクセス可能です。なお、Vault によって保持されている削除済みのメールとファイルが、ユーザーのストレージを消費することはありません。